Mozart : Symphony No.40 in G minor, K.550 / 100mozart.com

モーツァルト : 交響曲第40番ト短調 K.550 (1788) / 100mozart.com

1788年7月25日にウィーンで完成された。モーツアルトが作曲した2曲の短調曲の一つで「大ト短調」とも呼ばれる、もっとも有名な曲のひとつ。同年に作曲された交響曲第39番（6月26日）、交響曲第41番（8月10日）とともに「3大交響曲」と呼ばれる。
＜曲の構成＞
4楽章からなる。
第1楽章 Molto allegro ト短調 2/2拍子ソナタ形式。第1主題に見られる2音の短二度下降型は「ため息のモチーフ」とも呼ばれ、全曲で姿を現し翳りを与えている。
　
第2楽章 Andante 変ホ長調 6/8拍子ソナタ形式。緩徐楽章であるが、旋律のリズムが明瞭ではなく、32分音符を付されたもどかしいフレーズが続くため、流麗さよりも不安定さを感じさせる楽章となっている。
　
第3楽章 Menuetto (Allegretto) ト短調・トリオト長調 3/4拍子複合三部形式。主旋律が一般的な8小節単位の組み合わせではなく、各所で3小節単位となったり2小節単位の寸足らずになったりするため、変拍子的な印象を与える。メヌエットと題されてはいるが舞曲的なリズムの流れはまったくない異端的な楽章である。
　
第4楽章 Finale (Allegro assai) ト短調 2/2拍子ソナタ形式。交響曲第25番の第1楽章の第1主題にも似た、決然とした分散和音の主題で開始される。圧巻は展開部で、めまぐるしく転調しながら嬰ハ短調にまで達し、下属調への転調を繰り返して主調に帰還する。
　
＜楽器の構成＞
フルート1、オーボエ2、ファゴット2、ホルン2（変ロ管とト管、変ホ管）、ヴァイオリン2部、ヴィオラ、バス（チェロ、コントラバス）
初稿と改訂版があり、後者にはクラリネット2本が追加されている。演奏する場合、指揮者の考え方によりどちらの版も演奏の機会がある。
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